風呂敷は日本の伝統的な「もの」を包む道具です。
現代では鞄や収納ケースによってほとんど出番が少なくなってしまっていますが、撥水風呂敷という新しい付加価値をつけた風呂敷がテレビなどでも取り上げられる機会が増えています。
各方面から高い評価を受けている撥水風呂敷は、普通の風呂敷と違って布地なのに水を吸収するのではなくはじくという点が大きな特徴です。
それによってどのような魅力が作り出されているのかというと、例えば雨のときでも安心して物を運ぶことが出来ます。
日本は高温多湿の国であり、五月から六月にかけては梅雨がありますし、八月になれば台風もやってきます。
つまり雨の中を外出しなければいけない場面が多くなるのです。
そこで和服を着て出かけるというときにに、無粋なビニール袋などを抱えているのでは見た目がよろしくありません。
それに鞄も普通の生地ならば雨に濡れると中も水浸しになってしまいます。
水をはじく撥水風呂敷であれば、和の厳かな雰囲気をもたせつつ、包んでいるものを濡らすことはないので気軽に持ち運ぶことが出来ます。
他に魅力を挙げるとすれば、その持ち運び安さという点にもあります。風呂敷は一枚の布ですから使わないと菌は小さく折りたたんでおくことが可能です。
もし、外出先で雨に降られるようなことがあっても、鞄の僅かな隙間に入れておくことが出来るので取りだしてすぐに使うことが出来ます。
そして持っている鞄を撥水風呂敷で包んでしまえば、鞄の中のもも雨から守ることが出来ます。
いざというときに出番があるということでは、災害時にも活躍します。風呂敷は包むだけでなく結び方によってはカゴのような器にもなります。
そこに水を汲むことで、地震などがおきたときに給水バケツの代りとなるのです。
しかも、水をはじく素材であっても、水を通さない素材ではないので、水を入れた風呂敷を絞ればシャワーのように水玉が出てきます。
ジョウロのような道具がない時に代用品とする事もできるのです。