環境問題の解決で注目される日本の伝統文化

世界における環境問題の中で、一番ウエートを占めているのが
資源ごみの増加です。そんな資源ごみの増加を防ぐために日本の
伝統文化が注目されているのですが、その文化というのが風呂敷
です。

ふろしきは江戸時代以前において、庶民が体を清潔にする銭湯に
行く際に洗浄道具や貴重品そして着替えを包むために利用した
ものです。

明治時代になると欧米からバッグの文化が入ってきたことで銭湯で
使う目的は形骸化しましたが、綿素材を使って丁寧に織物機で織って
作ることで丈夫なことから果物や瓶などを包んで持ち運ぶための
アイテムとして利用されるようになります。

そんなふろしきは海外から注目されるようになった理由の一つとして、
ファッションの一部として利用できることがSNSで広まったことが
大きいです。

日本古来の伝統技法風呂敷

現在はプリント技術により大量生産され
てるようになっていますが、専門店では
オーダーメイドという形ではオリジナルの
絵柄を作成して織ることも可能になって
います。

その日本古来の伝統技法は、とても鮮やか
な色彩ときれいな絵柄から持ち物を運ぶだけ
でなく体の一部に巻き付けてファッションと
して利用されているのです。

そんなふろしきですが、日本での本来の使い方が広まることでエコの
観点から別の形で利用者が増えています。

清潔に使えて何度も利用できる

持続可能性なエコ活動

先に言ったとおりにふろしきが注目されるようになったのは、資源ごみの
増加を防ぐためです。日本でも問題となっていますが、環境問題において
危惧されているのがプラスチックごみになります。

石油を原料に作られたプラスチックの袋やパッケージは大量生産がしやすい
ため利用されるようになりましたが、身近にあるがゆえに自然界に違法投棄
することが常態化してしまったのです。

その結果としてプラスチックごみは川や海に漂うことになり、それを餌と
誤認した海洋生物が食べることによって命の危機に瀕しています。そして
プラスチックごみは紫外線などの影響でミクロ化すると、それを餌と
して食べた魚に蓄積をして人間にも影響を及ぼすことになっているのです。

それを改善するためにはプラスチックごみを減らす必要があるのですが、
その方法の一つとしてふろしきが役に立ちます。

ふろしきは水に強い綿素材で作られているので、何度か洗えば色彩が落ちて
しまいますが清潔な状態で何度も使うことができます。そして使わないときには折りたたんで手軽に持ち運べるので、プラスチック袋がなくても買い物ができます。

これらの観点からふろしきは、世界で共通認識となっている持続可能性な
エコ活動の実現に大きく役立つのです。